最近の気候変動により、ヨットによる太洋横断も変わってきているかもしれません。寛平サンたちが1月の真冬に太平洋用横断に出発したのには驚きでした。セオリー無視でしたから。冒険を求めない、楽しいクルージングを求める老生には考えられないことでした。
太洋を渡るための判断・条件
1. 熱帯性低気圧の時期を避ける。厳冬期は避ける。

世界の熱帯低気圧の起こる地域図

熱帯低気圧の名称
具体的に日本発は台風シーズンを避けるため8.9・10月はふさわしくないでしょ う。また真冬の12・1・2月も避けることになります。
日本着は同様に8・9・10月は避けます。フロリダ発は日本到着を考えて3月中を 限度として出発といわれています。
大陸の東端は西端より気候変動が激しいです。上空の偏西風の影響と、大陸性気団と海洋性気団の境目にあ たるせいでしょう。12−2月期は冬ごもりになります。
2. 貿易風など恒常的に吹いている風を利用する。
トレードウインドが西から東に拭いているので、大西洋や太平洋でも西回りの航路が合理的で安全で楽ちん です。日本発のロングクルージングは冒険的要素があります。欧米でヨットを購入して日本に乗って帰るよ うなプランが理想でしょう。
3. 自艇・自身能力に合わせる。水・食料の積載能力も。
堀江さんの最初のヨットは20f前後です。できれば35-45f位がほしいところです。西回りの航路をとる ならカタマラン40f以上も良いと思います。
4. 海賊地帯は避ける
ソマリア海賊の問題があるので、現時点ではスエズ運河を通航できないとみるべきでしょう。アフリカのギ ニア湾、南アメリカのコロンビア終焉海域、フィリピン・インドネシア周辺海域などは避けたほうがいいで しょう。
本船用の太洋航路誌や米・英作成のパイロットチャートには歴史的な帆船航路が月別にのっていますので、 見ておくといいでしょう。風の月別の風向が統計で図示されています。外国チャートの代理店で購入できま す。
下記は1990年くらいに作成した図です。 ご参考までに

2014-9-19
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