
日本周航を終えて10年ほど過ぎ、大西洋を横断する機会がありました。
まだGPSは普及しておらず、その前段階のサテライトナビゲーターの時代
でした。衛星が通過する時間の問題がありましたが、条件が良ければ緯度
経度が分り、天測よりは精度が高いものでした。天測は太陽・星・明瞭な水
平線が必須で、天気が曇・雨では使用できません。
本船では今では六分儀は発煙筒と同じレベルの安全備品に貶められた
ことでしょうね。
若い航海士は理屈のみで使えなくなっていることでしょう。アナログのもの
は理屈だけでは実用になりません。練習して習熟する必要があります。
今となっては太陽横断中の暇つぶしの楽しいリクレーションとなり、天測で
得た船位はすぐにもGPSで検証できるものになりました。
小生が遺物となったヨット天測法をKH法と称してまとめてみました。
1. KH法 ヨット天測法 マニュアル tensoku.doc
2. KH法 ヨット天測法 エクセル使用 tensokuexel.xlsm
HPよりダウンして利用できます http://hayame2.sakura.ne.jp/details1033.html#天文航法
15年以上前に自作したKH法ですが、久しぶりに開いて見てみますと、天測
をしなくなって20年以上たちますので、作った当人が忘れています。当人
がやるにも2-3日しないと思い出せないでしょう。ご参考までにご利用くだ
さい。
星の天測は日本の商船乗りでも使用していない方法です。日本の方法では星が判明して
いないと天測できないプロ用のものです。従い欧米式の観測する星がすぐに利用できる
実用的な方法をとりました。残念にも実際のヨットで確証を得てから世にだしたかった
けれども、その後太洋横断の機会がなく残念に思っております。あしからずベータ版の
つもりでお役にたてれば幸いです。
2014-9-9
弊社のHP http://gentlebreeze.sakura.ne.jp/